利息を少しでも減らす繰上げ返済

利息を少しでも減らす繰上げ返済

個人が行うキャッシングの返済方法は企業が行う事業資金の返済と違って、金融業者が示した方法でしか行う事ができません。
返済方法の計算の仕方はぱっと見、少し複雑に感じるかもしれませんが、幾つかのパターンがありますので整理してみればそれ程複雑ではありません。
今回はキャッシングで利用されるリボ払いについて間がてみたいと思います。

1. リボ払いとは

リボ払いとよく比較されるのはクレジットカード等の一括払いです。
クレジットカードはキャッシングカードとは違って、買い物等をする時に利用するものです。クレジットカードの支払いは、普通は利用時に一括返済か分割返済かを選択します。
一括支払か2回支払の場合は利息や手数料は付きませんが、分割払いの場合は手数料がかかります。このクレジットカードの分割払いの事を、キャッシングの一括払いに対してリボ払いと呼びます。

簡単に言えばリボ払いは金額を指定した支払方法です。
リボ払いの場合だと返済金額が先に指定されます。回数は「残高が無くなる迄」です。それに対して普通の分割払いは回数を指定します。

少し分かりやすく説明します。
例えば年利18.0%、100,000円のカードローンの返済が毎月元金と利息合計で4,000円の定額リボ払いだとすると、そのカードローンを一回100,000円利用し追加利用がないとして、残高が0円になる迄の返済回数は32回です。
カードローンの特徴は何度でも利用できる事で、例え残高が0円にならなくとも再度100,000円を限度としてキャッシングが可能で、しかもこの場合あくまでま毎月の返済金額は4,000円で変わりないのです。

これに対して返済回数を指定した普通の分割払いの支払い方法は大きく異なります。
普通の分割返済は、カードローン等のキャッシング以外の支払いに用いられます。例えば住宅ローンは25年払いとか30年払いとか、支払期間を前提にして毎月の返済金額を決めますので、同じ借り入れ金額が3,000万円でも返済期間が25年の返済金額と30年の返済金額とでは当然大きく変わって来ます。

キャッシングのリボ払いも勿論金額によって返済金額は決められている事が多いのですが、それは10,000円~200,000円のキャッシング利用時は3,000円、200,001円~300,000円のキャッシング利用時は4,000円と予め決められているのです。
要するにリボルビング方式の返済方法は、カードローン等繰り返し利用可能なキャッシングを前提とした支払方法なのです。

2. リボ払いの種類

リボ払いの種類は幾つかありますが、ポイントはその元金と利息を含めた支払金額がどのようにして決まるのか、です。

一つは先程の借り入れ残高にリンクした返済金額を返済して行く方法で、「残高スライド方式」と呼びます。カードローンはまとめて返済すれば残高が減るし、追加借り入れを行えば残高が増えます。
その残高に併せて元利金を併せた返済金額が変化(スライド)して行く方法です。
一般的にキャッシングの残高が減れば元利合計返済金額は小さくなっていきます。

もう一つは元金定額返済と元利金定額返済です。
前者の場合は予め返済金額の内元金の返済金額を一定にしている場合です。
例えば毎月返済元金が10,000円であれば、毎月の元利金返済合計金額は元金10,000円+利息(前月残高×金利×30日/365日)と計算されます。 100,000円を15%で借りた場合1ヶ月後の返済金額は10,000円+100,000円×15%×30日/365日)=11,232円となります。返済後の残高は90,000円です。

後者の場合は元金と利息を合計した返済金額を一定にして計算します。
例えば100,000円を15%で借りて毎月の元利金合計返済金額が5,000円だとすると、1ヶ月後の返済の内訳は元金3,768円、利息1,232円となります。
返済後の残高は96,232円となります。

3. リボ払い利用の注意点

リボ払いは本文で説明した通り、主にカードローン等繰り返し利用できる商品に設定された返済方法です。
特徴的なのはかなり返済金額が低く利用されている事です。注意点として考えられる事はやはり、ある一定の金額迄追加キャッシングを利用しても返済金額は一定金額に押さえられていますので、ついつい使い過ぎてしまう危険性があるという事です。

そしてもう一つはその事と裏返しになりますが、キャッシングでも採用されている残高スライド式の返済方法の多くは、残高が減少して行けば行くほど、返済金額が減少して行くという事です。
つまり追加でキャッシングをしても「返済金額は増えない」、返済が進んで行けば行くほど返済金額が減少するので、「返済額が減少して行かない」という情況に置かれるという事になるのです。
この事はキャッシングを利用する上で重要な事を意味します。
かなり慎重に計画的な利用をしないと残高は減って行かないし、増加して行く傾向にあると言えます。

キャッシングの多くは毎月の返済金以外で、繰り上げ返済が利用できる機能が付いている筈です。
余裕のある時は小まめに返済したり、常に残高を気にする等きめ細かいメンテナンスが必要だと思われます。

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