金利上限は貸金業法で定められている

金利上限は貸金業法で定められている

一口にキャッシングの金利と言っても、利用する金融機関の形態やキャッシングの金額によって大きく違います。
今回はキャッシングの金利について比較検討してみました。

1. 貸金業法における金利規制

キャッシングの金利を考えて行く上で知っておくべき重要な事が一つあります。
それは消費者金融等の貸金業者に対して、金利の上限の規制をしているという事です。
ネット上にはキャッシングに関する情報が溢れていますが、時々間違った書き込みが見うけられますので、ここで正確な情報を整理してみます。 貸金業法では消費者金融が行う融資金利の上限を以下のように制限しています。

貸出金額10万円未満:20%
貸出金額10万円以上100万円未満:18%
100万円以上:15%
ですので、キャッシングの金利が万が一これ以上であれば、それは法律違反行為なのです。
繰り返しますがこれはあくまで消費者金融のキャッシングに対する規制なので、銀行、信用金庫、労働金庫等の融資は対象ではありません。 それを念頭に置いて大手消費者金融A社のキャッシングの金利を見てみます。
1万円以上100万円未満:4.7%~18.0%
100万円以上:4.7%~15.0%
金利は消費者金融の審査によって決まります。

2. 金利と融資の関係

ここで融資と金利の関係について考えてみたいと思います。
融資の金利はリスクの大小と需要供給との関係で決まると考えられます。

無担保無保証人の条件下において、金融機関が取れる有効なリスク回避の方法は、金利の引き上げです。審査結果として考えられる事は「応諾」と「謝絶」ですが、もう一つの方法としては適用金利の引き上げです。本来であれば例えばAに対する融資は「謝絶」案件にも拘わらず、金利引き上げによって「応諾」するという事です。

受け取り利息を増やして、融資における回収リスクを減らす方法です。
Aは他に低い金利で融資してくれる業者がいなければ、この金利引き上げ条件を飲むしかないのです。要するに金利と信用には深い関係があるのです。
高い信用力があれば、金融機関が逆に低金利でこぞって融資をして欲しいと思うし、逆に信用が無ければ高い金利でしか融資を受ける事ができないのです。

3. 銀行系キャッシングと消費者金融系キャッシングとの金利の違い

銀行系のキャッシングは貸金業法の規制は受けません。ですので金利の上限はないのです。

しかし、銀行系キャッシングの多くは消費者金融系のキャッシングに比べて低く設定している事も又事実です。
理由の一つとして、銀行等の公的金融機関のローンは、広く一般的に預金等の低金利で資金を調達しているからで、資金を銀行から借り入れして融資している消費者金融系と比べて、低い金利で融資出来るのです。 以下に記載しているのは大手銀行のカードローンの金利です。

10万円以上100万円未満:14.0%
100万円以上200万円未満:12.0%
200万円以上300万円未満:9.0%
300万円以上400万円未満:7.0%
400万円以上500万円未満:6.0%
500万円以上600万円未満:5.0%
600万円以上800万円未満:4.5%
800万円以上1,000万円未満:4.0%
多くの銀行系のキャッシングは、この様な金額の応じた金利体系を設定してます。
確かに金利は消費者金融に比べて低い事が多いのは事実ですが、それは金額が大きくなっていくに従って低くなっていく形態となっている事が特徴として上げられます。

金利4.0%は低い金利でかなり魅力的ですが、800万円以上1,000万円以上のカードローンが持てる人はそうざらにいない筈です。
消費者金融系のキャッシングと比べるのであれば10万円以上100万円未満の金利態で比較するのが現実的でしょう。 もっとも最近では銀行のカードローンの金利も引き上げられ、どっちが銀行系でどっちが消費者金融系か分からない、特に地方の銀行におけるカードローンも増加して来た事も事実です。

低金利のサービスよりも、即日キャッシングや広域キャッシング等のサービスに軸足を移している銀行も最近では多く見る事があります。

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